音楽と一緒に過ごすニューイヤー、春の声・・・。
カテゴリー:屋上緑化 タグ:セダム, その他, 屋上緑化 2016年01月04日
あけましておめでとうございます。
三ケ日も過ぎ、いよいよ新しい一年の始動です。
新しき年の始めの初春の 今日降る雪の いや重け吉事
因幡守・大伴宿禰家持
(意 訳) 新しい年の始めに 新春の雪が積み重なるように ますます良い事が重なっていけ!
この新春の祈りのような和歌の作者である大伴家持は、この当時「語らぬ歌人」ともいわれるほど
不遇をかこっていたようです。
元旦恒例、ウイーン・フィルの「ニューイヤーコンサート」は、オーストリアがナチスに併合された
直後の1939年が初演とされます。
当時のオーストリア国民の思いを込め、戦後は暗い歴史からよりよい時代への希望をもたらし
ながら、今に至るといわれています。
なるほど明るい陽気な曲が多いです。
アンコール最後の二曲は、
先ず『美しく青きドナウ』
(「ワルツ王」J.シュトラウスⅡ世(子))、
最後は『ラデツキー行進曲』
(「ワルツの父」J.シュトラウスⅠ世(父))。
観客の手拍子と共に、なかなか意気が上がり、
また今年一年!!、という気にさせます。
《ウイーン市立公園のヨハン・シュトラウスⅡ世像》
このウイーンという都市、ハプスプルグ朝オーストリア帝国の首都。 人口約180万人。
「リンク」とよばれる市街を一周するトラム型路面電車で約35分。
全地区世界遺産のこの街の概要がつかめてきます。 こじんまりとしつつ、究極的に洗練された街です。
《王宮・双頭の鷲—ハプスプルグ家紋章》 《ウイーンの街角》
この「リンク」で移動したとき小銭が無く乗車券が買えずに困っていたら、運転手さんが口に指をあてて、
黙って乗せてくれました。
その後、奥に座席にいた老婦人が手招きをしています。
「なんじゃいな??」と近づくと、財布から小銭を出してくれます。
また王宮裏のコーヒーハウスでは、若者たちの多くが一杯のカップを置き、ドイツ語で内容は不明ながら
人生や哲学を語っているようです。
コーヒーは、苦み走った味ながら砂糖とは違う芳醇な甘さ。(美味しかった。)
《王 宮 裏》
入ると皇妃エリザベート(シシイ)記念館
またウイーン郊外に路面電車でグリンツイングへ。
ベートーヴェンが作曲しながら暮らした街、世紀末のフスタフ・マーラー終焉の地。
昔は田舎だったと思います、ワインの新酒を飲ませてくれる造り酒屋「ホイリゲ」が軒を連ねています。
ジビエ風の郷土料理と一緒に一杯、もう一杯、更に一杯。
そのうち流しの楽団が来て、言葉は不明ながら客同士和気アイアイ、徐々にニギヤカになりました。
《黄昏のグリンツイングの街》
さてと、気分だけでも一足早く春を迎えようということで、ヨハン・シュトラウスⅡ世のワルツ
『春の声』の一節です。
♪・・・・ つらいことはすべて終わって、悩みは消え去り、
痛みは和らいで、幸せを信じる気持ちになる・・・
今年もどうぞよろしくお願い致します。