無灌水型屋上緑化基盤材「グリーンビズ」のふるさと、いざ言問わん能登の国。
カテゴリー:屋上緑化 タグ:グリーンビズ, セダム, 屋上緑化 2016年04月18日
この緑化ブログ連載「ものつくり村から・・・」で紹介して参りましたグリーンビズ。
その原材料の一つ、珪藻土(けいそうど)。
~植物性プランクトンが、海底や湖底に堆積し化石化したもの~
昔から古民家壁材(塗壁)・七輪・コンロや、ビールの濾過材としても使用されています。
微細なミクロン単位の気孔構造で、「調湿性」という特性と脱臭性・耐火性に効果があります。
この珪藻土、能登だけで全国60%の埋蔵量があります。
珪藻土を一素材としてできる「グリーンビズ」。 ・・・そのふるさとも、能登半島。
さて石川県北部に位置する能登は、古代より日本の表玄関であり、大陸交易の要地でした。
奥能登の朝市で有名な「輪島」、北陸新幹線の影響でにぎわいを取り戻しています。
地名「わじま」は「倭の島」、つまり大陸人が渡海した倭国(わのくに=日本)最初の上陸地
としてこう呼ばれたそうな。
そして能登(のと)。 もともとはアイヌ語で「ノッ」(岬)から派生しているようです。
また同じく石川県南部の加賀(かが)は、日本では数々の水神竜王奇譚、発端はインド神話起源
の蛇の精霊「ナーガ」(水の神)に由来、と私見ながら推察します。
一円一帯、様々な文化が去来し交錯した地であったことが想像できます。
ところで右下「ナーガ」の写真、日本神話のヤマタノオロチに似てませんか?
八岐大蛇(ヤマタノオロチ)・・・、実は見たことはないですけれど。
《能登・ものつくり村倉庫裏でくつろぐ野ウサギくん》 《ナーガに守護されるブッダ》
先日、鎌倉と久留米のお客様にお会いしこの緑化基盤「グリーンビズ-G」をご紹介したところ、
昨年春から自宅マンションのベランダで、基盤に土をかけ、
セダムの茎・葉を撒き、水を与えながら、プレゼン用に育てた
15㎝×15㎝サイズの植栽サンプル4個のうちから2個を
お送りすることにしました。
娘を嫁にやるような複雑な・・・、気持ちです。
家人に「愛称をつけたら。」と言われたので、この際、鎌倉へは
「カトリーヌ・ド・メデイシス」、九州へは「マリア・テレジア」と
名付けて送り出すことにしました。
《グリーンビズ植栽サンプル、「マリア・テレジア」》
***** 閑話休題 *****
事業部スタッフの一人が、所要により上京の折、九段下から浅草へ、春のうららの隅田川で
一刻千金の眺めの風情を聞きました。
その隅田川はかかる五つ橋の一つ、言問橋(ことといばし)。
私事ながら好物の一つは、言問団子(ことといだんご)。
縁起由来は平安時代初期に、伝説のプレイボーイ・在五中将・在原業平(ありわらのなりひら)が、
京の都を追われて隅田川に至ります。
『伊勢物語 東下り』~昔、男ありけり・~ の歌にちなみ、その舞台がこの近くの渡しだったとか。
名にし負はば いざ言問はん都鳥 我が思ふ人は ありやなしやと 古今和歌集
私訳:「みやこどり」 その名前に恥じないなら さあさあ聞こう そして教えよ 都鳥さん
私が思い焦がれる都のあの人は つつがなく暮らしているだろうか を
この団子、端正な甘さで上品なお味、手前から、味噌味・小豆あん・白あん、三つの味が楽しめます。
《言問団子・・一番小さい箱》 《言問団子・縁起由来》
江戸・明治の文人墨客が好み、池波正太郎『鬼平犯科帳』や竹久夢二『夢二日記』にも登場します。
その場で食べないと、風味が落ち団子が固くなってしまうので、お土産にできないのが残念。