ものつくり村から・・・ 【8話】 発泡! ~焼成工程
カテゴリー:保水セラミックスパネル タグ:グリーンビズ, ものつくり村から 2015年05月18日
こんにちは。
グリーンビズ基盤の製造工場からの便りです。
GWが終わったと思ったら、あっという間に「夏日」がやって来ました。
グリーンビズのセダム君たちも益々元気に育っています。
今回はグリーンビズ基盤の花形工程「焼成」についてのお話です。
4話から製造工程についてご紹介して参りましたが、少しおさらいをすると、「レシピの
原料調合」、「コシの混練」、「あぶって叩かれる成形・乾燥」の工程を「愉快な面々」と
ともに乗り越えてきた「粘土原板」が、いよいよ「泡構造」をもったグリーンビズ基盤に
変身します。
焼成工程では、粘土原板を温度が1,000℃以上ある「焼成炉」の中を通します。
常温から30分程度で1,000℃まで昇温しますので、「粘土原板」に水分が残っていると、
途中で爆発してしまいます。
面々はこの現象を「爆裂」もしくは「爆砕」と呼んでおり、これまでの努力が水の泡
となる瞬間です。
「爆砕」を免れた粘土原板が1,000℃の温度帯に達すると、オレンジ色の少し透き
通ったような物体に変化します。
ガラス細工を造るときに、ガラスが飴のようになっているのを見られたことがあると
思いますが、それと同じ状態です。
ガラスはそのまま透明で密な状態に固まりますが、グリーンビズ基盤はここからが
違います。
オレンジ色の飴状物体の中では、いよいよ「発泡」が始まり、粘土原板の厚みは一挙
に3倍から4倍に膨張します。
まるで宇宙が始まった「ビックバーン」のようですね。
「カップ2杯の粘土」と「大さじ1杯のバイオマスケイク」が「微小なミクロンサイズ
の孔が分布した壁」となり、「カップ2杯のスラグ」が「ミリサイズの空洞」を発生
させて、グリーンビズ基盤の内部に「宇宙の泡(あわ)構造」とよく似た構造を造り出
しています。
さて、「焼成炉」のある工場棟の中はとても暑いです。
冬は「天国」のようですが、夏は「地獄」、とても大変です。
工場では夏場になると大量の「飲料水」と「塩飴」を準備します。
面々はこれを補給して夏を乗り越えますが、ほとんどがやせてしまうようです。
やせることを希望している方は、是非「夏のものづくり村」へお越し下さい。
でも、どれだけ汗をかいて水だけ飲んでいても、成長しちゃうこともありますよね...。
次回は、「9話 いよいよ製品に ~切断・剥離」です。
シリーズ最終回まであと2話となりました。
みなさま、お楽しみに!
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