ものづくり村から・・・Season2 【5話】 なぜ使う? バイオマスケイクの秘密
カテゴリー:その他, 保水セラミックスパネル タグ:バイオマスケイク, ものつくり村から, 微生物, 浮遊性有機物 2015年10月29日
こんにちは。
グリーンビズ基盤の製造工場からの便りです。
秋の夜空の流星群、「あの場所(現場?)に落ちてくれないかな~」などと、流れ星に直接お願いしたくなる
今日この頃です。
10話の連載を目標にスタートした「ものづくり村からSEASON2」ですが、お陰さまで折り返し地点の
5話目となりました。
今回は「バイオマスケイク」と呼ばれているグリーンビズの原料の秘密に迫ります。
前シリーズで、『ミクロンサイズの孔の素となるのが「バイオマスケイク」なのです。』とご紹介した
と思いますが、そもそも「バイオマスケイク」とは何なのでしょうか?
正式な呼び方すると、「活性汚泥による処理方法を用いた排水処理工程から発生する余剰汚泥」
つまり、「バイオマスケイク」の正体は「汚泥」なのです。
もう少し説明すると、排水処理から出てくる微生物群を含んだ浮遊性有機物で、一般的には産業廃棄物
として埋め立てや焼却処理されているのが現状です。
汚泥はその90%近くが水分で、顕微鏡で拡大してみると1~2ミクロンサイズの微生物の集合体です。
水分は細胞膜で包まれており、くだものに例えると「ぶどう」のような形状です。
しかしながら「ぶどう」とは程遠く、文字通り「汚い」かつ「臭い」厄介者です。
さて、「廃棄物」「厄介者」と聞くと、黙ってはいられないのが前話でご紹介した「発泡セラミックス」
を開発した技術者です。
またもや技術者は考えました。
汚泥の水分を、粘土を混練する時に使用する水の代わりに使えないだろうか?
粘土を乾燥させた時に、細胞の粒が空間となって残り、小さな孔が出来ないだろうか?
臭気は700℃以上に過熱することにより分解するはずだ!
そうすれば、厄介者の「汚泥」も立派に役立つことが出来るはず!
こうして、バイオマスケイクと呼ばれる「汚泥」も「発泡セラミックス」の原料として使用する
ことが可能となりました。
この取組みの背景には、家族等からの呼ばれ方が「燃えない粗大ごみ」「そこに居るだけで厄介」
という観念的なものから、「汚い」「臭い」という直接的なものに変りつつあった技術者の意地と
怒りがありました。
次回は、「【6話】 苦難を乗り越えて...。グリーンビズ誕生の秘密」です。
噂の『ジャイアン』情報ですが、ちょっと「デカイ」のは「ガタイとタイド」らしいですよ。
みなさま、お楽しみに!