秋の琵琶湖、記憶の中のシーン
カテゴリー:その他, セダム タグ:かたせ梨乃, セダム, フーテンの寅, マドンナ, 渥美清, 琵琶湖, 男はつらいよ, 近江路, 長浜 2016年10月13日
唐突ですが、映画俳優の渥美清さんが亡くなって今年で20年になるそうです。
説明するまでもありませんが、
代表作「男はつらいよ」シリーズのフーテンの寅さん役として、
亡くなった今でも、誰からも愛される国民的な俳優さんです。
全48作、その当時の旬の女優さんをマドンナとして、
結果的には結ばれない恋の行方に一喜一憂したものですが、
それに加え、四季折々に映しだされる日本各地の原風景や習俗、そんな映像美も楽しみのひとつでした。
ところで、その映像美の中でとても印象に残っているシーンがありました。
47作目の「拝啓車寅次郎様。」
舞台となったのが、長浜を中心とした琵琶湖畔。
そこで寅さんはアマチュア写真家のマドンナ(かたせ梨乃)に出会うのですが、
印象に残るシーンとは、そのマドンナが撮影していた、薄い霧に包まれる琵琶湖です。
それが琵琶湖のどこなのか、ずっとわからなかったのですが、
偶然にも、渥美さんの没後20年を記念する特別番組で、その場所を知ることができました。
湖北、西浅井町。
今は長浜市に併合されましたが、いわゆる奥琵琶湖、今でも昔ながらの原風景が多く残されています。
映画のシーンの詳細な場所まではわかりませんが、その場所をイメージして撮った写真です。
雲ひとつない空とその青さを映す湖面。
空と琵琶湖が混然として、かろうじてその区別をつけるのがおだやかに寄せる波。
とてもやさしい琵琶湖の風景でした。
さて、そんな琵琶湖の湖畔で見つけたもの…。
セダムです。
今、日本のあちこちに外来種がはびこっていて、
この時期、ススキが外来種のセイタカアワダチソウにとって替られている様子もよく目にしますが、
このあたりだけは、まだススキの野原がしっかりと残っていました。
その状況から、このセダムも日本原産のものと思われます。
景観のみならず、植物環境も含めて、この原風景がいつまでも残って欲しいものだと
セダムを眺めながら感じました。